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風邪じゃなかった!?抗生物質を飲みきる必要がある理由

      2017/02/23

風邪じゃなかった!?抗生物質を飲みきる必要がある理由

風邪の症状があったので病院に行ったら抗生物質を処方されたが、2,3日で症状も収まったから最後まで薬を飲みきらなかった、という経験がある人も多いと思います。

しかし、いくら症状がなくなったからと言っても処方された抗生物質は飲みきる必要があるんです。

今回は抗生物質を飲みきる必要がある理由についてまとめました。

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抗生物質とは

皆さんは「抗生物質」という言葉をご存知ですか?
聞いたこともあるし、医者に処方されて飲んだこともあるという方が多いのではないでしょうか。

では、本当の抗生物質の役割をご存知ですか?
「風邪を引いたときなんかによくもらう薬だから、風邪とかのウイルスをやっつける薬だよね」と、思っておられる方はいませんか?

実は、正確には風邪のウイルスをやっつける薬というのは、まだ開発されていません。

では、抗生物質とは、何なのでしょうか?

抗生物質とは、細菌の増殖を防いで、やっつけるためのものです。

細菌は、肺炎の原因になったり、髄膜炎の原因になったり、増殖し続ければ、重度の症状を引き起こすものもあります。

抗生物質の材料は、カビや放線菌などの微生物です。

そして、抗生物質の第一号は、ペニシリンといいます。

聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?
ペニシリンは当時、死に至る病であった結核を治療することができる、全く新しいタイプ夢の新薬(抗生剤)でした。

その後は、ストレプトマイシン、カナマイシンなど次々と新たな抗生物質が作られ、薬の革命が起きました。

抗生物質は風邪薬ではない

菌をやっつける薬なんだから、やっぱり抗生物質は風邪の菌をやっつけるために飲むのでは?と、誤解されやすいのですが、風邪には抗生物質は効きません。

なぜなら、風邪は様々なウイルスが原因で起こる場合がほとんどですが、抗生物質が効くのは、細菌に対してのみだからです。

ウイルスに抗生物質は効きません。

では、なぜ風邪を引いた際に抗生物質が処方されるのかと言うと、高齢者や幼児、疾患や障害などで免疫や体力に不安がある場合に、風邪をこじらせて、他の重度な病気を引き起こさないために処方されます。

例えば、風邪をこじせた場合になることがあるのが、肺炎です。

風邪はウイルスによりますが、肺炎はまた違った細菌によって起こっています。

つまり、風邪で免疫や体力が落ちているときに、他のばい菌が悪さをしたということです。

このような、二次的な感染を防ぐために、予防的に抗生物質が処方される場合があるのです。

しかし、予防的に抗生物質を使用することにより、新たな問題が生じてきました。

風邪の時に抗生物質が処方されるのは免疫力の低下による感染症予防

新たな問題とは、薬剤耐性菌の問題です。

風邪を引いたのときに抗生物質が処方されることは、免疫力が低下している状態の患者を、二次的な感染から守るためのものです。

しかし、抗生物質を予防的に多く使うことで、抗生物質の効かない新たな細菌(薬剤耐性菌)を、たくさん作り出してしまう結果となってしまいました。

日本では特に、風邪でも何でもすぐ病院に行って、薬をもらって飲まないといけないような風潮があるようです。

しかし、風邪のウイルスをやっつける薬はありません。

ウイルスと細菌は、人間の感覚からすれば似たものですが、その構造自体が実は全く違います。

しかし、病院に行けば何か薬をくれないと落ち着かないという方もいるかもしれません。

医者に薬を出してもらえば、病気が治るという考え方は、風邪の場合には当てはまりません。

抗生物質は、万能薬ではないことをよく認識しておく必要がありそうです。

そして、耐性菌をこれ以上増やさないために、予防的な抗生物質を多用し過ぎるのは避けたいですね。

症状が治まっても抗生物質は飲みきる必要がある

もし、抗生物質を処方された場合には、医師の指示通りに最後まで飲みきることが大事です。

なぜなら、菌を残さずやっつけるためです。

もし、抗生物質を飲んだものの、菌が生き残っている状態で服用を止めてしまえば、生き残った菌は抗生物質を記憶して、それが効かないように自分たちを作り変えてしまいます。

そして、その菌には二度と同じ抗生物質が効かなくなります。

それが、薬剤耐性菌です。

風邪などの症状が治まってきたからと言って、自己判断して途中で薬を飲むのを止めることは、決してするべきではありません。

症状が治っているように見えても、菌がわずかに残っている場合があります。

完全に菌が体の中からいなくなるには、もう少し時間がかかるのです。

生き残ったわずかな菌が耐性菌となり、再び増殖を始めることもあります。

このとき、耐性が付いているので、同じ抗生物質は使えません。

これを繰り返していると、いずれは、どの抗生物質も効かないという危険な状態に陥る可能性があります。

抗生物質の服用上の注意

最後まで飲みきる必要性は前述の通りですが、抗生物質は、その服用時間の間隔を守ることも大事です。

抗生物質も他の薬と同様に、「食後に服用」と指定されていることが多いです。

他の薬の場合は、食後に服用するのは、薬の刺激から胃粘膜を守るためであったりしますが、抗生物質の場合には、薬を飲む回数と間隔を決めることが目的であることがほとんどです。

そのため、「食事がなかなかできそうにないけど、薬は食後と決まっているから飲まない」というのは、間違いです。

薬剤師に、食事が取れないときは服用していいかを確認しておき、食事が取れなくても時間になったら服用するようにして下さい。

まず、抗生物質を予防的に使いすぎないことも大事ですが、どうしても服用の必要があるときもあると思います。

その際には、自分自身のためにも、日本や、ひいては世界の耐性菌を増やさないためにも、抗生物質は、必ず決められた回数と間隔を守って、正しい薬の効果が得られるまで飲み続けましょう。

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