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その自閉症スペクトラムの診断は間違い?専門家が陥るミスを解説

2017.10.22

自閉症スペクトラム障害とは、社会的コミュニケーションに困難を抱えており、反復行動や強いこだわりなどを示すことに特徴を持つ障害です。自閉症やアスペルガー症候群という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

この自閉症スペクトラム障害の診断に、間違いがあることをご存知でしょうか。他の病気と誤診されたり、逆に自閉症スペクトラム障害でないのに、自閉症スペクトラム障害と誤診されたりするケースが多々あります。

今回は自閉症スペクトラム障害の診断のよくある間違いについてまとめました。

自閉症スペクトラム障害の診断に間違いはあるの?

自閉症スペクトラム障害の診断に間違いはあります。自閉症スペクトラム障害は曖昧なもので、正確な診断が難しいのです。

米国精神医学会が作成した精神疾患の診断・統計マニュアルであるDSM-5によると、社会的コミュニケーションの項目の中の3項目を満たし、限定的な行動・興味・反復行動の中の4項目中2項目を満たすことで自閉症スペクトラム障害と診断されます。

しかし、その判断は専門家の目によって決まるため、診断項目とよく似た行動やエピソードがある場合に誤診されてしまう可能性があるのです。

また、自閉症スペクトラム障害とよく似た行動を示す他の病気と間違えられることもあります。具体的には、統合失調症、うつ病、双極性障害などです。これらの病気だと思って治療をしていたら、実は自閉症スペクトラム障害が原因だったために、なかなか症状が改善せずに長期に悩まされたというケースもあるため、注意が必要です。

自閉症スペクトラム障害と統合失調症の診断の間違い

自閉症スペクトラム障害と統合失調症との診断の間違いは、実はよくあります。

自閉症スペクトラム障害の人は、統合失調症とよく似た症状があります。具体的には、幻聴、コミュニケーションに困難を抱えている、過度な緊張などです。幻聴があるから統合失調症ではないかと安易に考える医師もいます。精神科の医師が全員自閉症スペクトラム障害に熟知して慣れているわけではないので、患者のエピソードを聞いた時に統合失調症から疑い、そのまま診断をして間違えてしまうわけですね。

統合失調症と診断されて大量の薬物を投与されているのにも関われず、症状が全く改善されていない、ずっと苦しい思いをしているという場合は、統合失調症は間違いで、自閉症スペクトラム障害であるという可能性があります。

自閉症スペクトラム障害によるものと考え、薬を減らして漢方薬やサプリメントメインに切り替えた結果、症状が安定しているという人もいます。

自閉症スペクトラム障害の診断のよくある間違いとは

自閉症スペクトラム障害だと間違えられやすいのは、幼少期の男児です。特に、以下のような特徴を持つ男児が多いです。

  • 人より賢く、人より物に熱中することが好きである。
  • 同じ興味を持つ人としか会話できない。
  • 専門的な話題や、ビジネスライクな話題しかできない。
  • 特に幼少期で言葉で表現して人に伝えることが苦手で、うまくいかないと癇癪を起こしてしまうことがある。

人より賢く内向的な男児は自閉症スペクトラム障害と間違えられやすいです。また、診断時に過去のエピソードなどをあまり聞き取らず、チェックリストに頼って診断をしている場合は、診断が間違っている可能性があります。

ものごとへの強いこだわりや特徴的なコミュニケーションは自閉症スペクトラム障害を診断するうえで重要なポイントではありますが、安易に考えてしまうと、診断の間違いを犯してしまうので、医療関係者、福祉関係者であっても、注意が必要です。

そもそも自閉症スペクトラム障害の診断方法は何があるの?

自閉症スペクトラム障害の診断方法でよくあるのが、行動観察と過去のエピソードの聞き取りです。話しかけてどのような反応を示すのか見たり、過去に自閉症スペクトラム障害の人がやってしまうような典型的なエピソードがないか、聞き取りを行います。

過去のその人の行動と、今のその人の行動を専門家がしっかりと見て、自閉症スペクトラム障害であるのかどうか、診断するわけです。そういったこともあって時には間違いが起きてしまいます。

行動観察と過去のエピソードの聞き取り以外では、専門的な検査がいくつかあります。具体的には以下のようなものがあります。

  • ADOS
  • ADI-R
  • PARS-TR

これらは幅広い年齢に対応しており、質問項目や対象者の行動を見て、検査することができます。

本人の特徴や、こういった検査を用いて自閉症スペクトラム障害の診断がされるわけですね。

自閉症スペクトラム障害の診断が間違いだと思ったら

いかがでしたか。自閉症スペクトラム障害の診断が間違いであるというケースはあります。前述の通り、他の病気と誤診されているケースと、自閉症スペクトラム障害でないのに、自閉症スペクトラム障害と誤診されているケースです。

どちらの場合も、本人の実情にあってない治療や援助を受けることになるため、どこかで歪みが生じ、本人の利益にならないことが生じてしまいます。

もしも診断が間違いであると思ったら、遠慮なく他の専門家を探し出して、頼ってみましょう。

医療の世界にはセカンドオピニオンという言葉があります。今担当してもらっている専門家とは別の専門家に、第2の意見を求めるわけです。

精神科医、臨床心理士、どのような専門家でも構いませんので、調べてみて、信頼できそうな人を探して意見を聞いてみましょう。もしかしたら、今の診断は間違いかもしれませんよ。

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