呼吸すると肋骨に痛みを感じる時、考えられる原因はこれ!

呼吸の時に、肋骨が痛む・・・。寝ている時も食事の時も、呼吸は常に続いていますから、そのたびに痛みを伴うのはとてもつらいし、ちょっと心配ですよね。
呼吸で胸や肋骨が痛むという時には、安静にすれば自然治癒する軽いものから、内臓の異常など命に関わるものまで、さまざまなパターンが考えられます。それはどんな痛みなのか、一瞬なのか持続するのか、激しい運動や激しい咳によるものなのか、精神的なものなのか。落ち着いて、原因を探ってみましょう。
強い痛みや、持続してどんどんひどくなる場合などは速やかに病院へ受診するようにしてくださいね。
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このページの目次
肋骨そのものの異常によって、呼吸の時に痛みを伴う場合
まず考えられるのは、肋骨そのものが、疲労骨折、骨折、ひび割れていることによって痛みが生じている場合です。
肋骨に強い衝撃があった時や、強い咳、ゴルフなどのねじる運動によってひび割れするということも多くあります。
肋骨の骨は左右で24本ありますが、一本一本が細いため衝撃に弱く、そもそも骨折しやすいです。特に折れてもダメージが少ないという場合が多いことも特徴で、大きく折れてしまい内臓に影響するような場合は命にかかわりますが、全体的に支えあっているので強く痛みが出ることはあまりありません。
痛みが出る時は、ジワジワと鈍い痛みが続く場合や、深呼吸や咳の時にだけ痛む場合、特に寝返りの時に強い痛みを感じる人が多いようです。
筋肉痛かな?と思うような痛みがだんだん強くなって激痛になってはじめて骨折に気付くことも多いようです。
小さなヒビの場合は、そのまま安静にして自然治癒することもありますが、骨折して骨がずれて神経や内臓に悪影響になることもありますので、骨折かな?と思ったら、速やかに受診するようにしてください。ギブスなどで固定できる場所ではないですが、安静にすること、痛み止めの処方、バンドで固定して安静にするなどの方法があります。
肋骨の間を通る神経の異常によって、呼吸の時に痛みが出る場合
次に、肋骨の間の神経に何らかの異常があって、呼吸時に神経が痛む、という場合があります。
肋間神経痛と呼ばれ、最近この症状が出る人はとても増えているようです。
肋骨に衝撃があったわけでもなく、咳やくしゃみが出るわけでもない場合、その痛みは肋間神経痛かもしれません。
痛みは左右どちらかに出ることが多く、とくに左側に出る場合が多いそうです。また、12ある胸椎のうち、上から5番目〜9番目に出やすいんだとか。
いちばんの原因はストレスだと言われています。ストレスによって身体がアンバランスな緊張状態になっていて、神経が圧迫され、痛みが出ているという状態です。毎日の仕事でストレス、人間関係のストレスなど継続的に精神的な緊張がある場合に多く発症します。
からだと心は繋がっています。精神的に強い緊張があると、身体もこわばって緊張してしまい、それが日常的なものになってしまうと痛みとなって危険信号を発信します。
肋間神経痛かも、と思ったら、意識してリラックスする時間を作ること、肩まわりのストレッチをすることが有効です。
痛みが強い時、だんだん強くなる痛みなどの場合は、自己判断せずに速やかに受信してくださいね。
肋骨の内側にある心臓の異常によって、呼吸の時に痛みが出る場合
また、肋骨そのものの異常ではなく、肋骨の内側にある心臓に異常があって、肋骨や胸のあたりが痛むと感じる場合もあります。
心臓が痛む時に考えられる心臓の病気を紹介します。
狭心症
締め付けられるような痛み、ジーンとする、焼き付けるような痛みは狭心症の可能性が考えられます。
心臓に血液を運ぶ冠動脈が狭まってしまい、心臓に送られる血液の供給量が減ってしまう状態です。
安静にしていれば15分ほどでおさまることが多いですが、30分以上強い痛みがある場合は心筋梗塞を疑う必要があります。
急性心筋梗塞
強い胸の痛み、締め付けられるような痛み、圧迫感があります。首や左腕、みぞおちなどが痛むこともあります。
心臓に血液を運ぶ冠静脈が詰まって心臓に血液が供給されず、心臓が壊死してしまう状態です。
心臓の筋肉には再生能力がないため、詰まった冠動脈をなるべく早く再び開通させ、壊死を出来る限り最小限に留めることが重要です。
急性心不全
胸の痛みと共に、呼吸困難やゼーゼーと咳き込む場合は急性心不全の可能性が考えられます。
何らかの原因によって心臓の働きが急に低下し、全身の血液が滞ってしまう状態です。
血圧の低下、唇や皮膚の色の変化、全身の冷や汗などの症状が出て、悪化していくのが特徴です。
上体を起こすと楽になるので、上体を起こした状態で救急車を呼びましょう。
急性心筋炎
まず風邪の初期症状のような鼻水や咳、喉の傷みなどから始まり、腹痛、下痢、胃もたれ、胸やけなどの症状が続きます。
さらに呼吸困難や血圧の低下などの症状が出てくる場合は、急性心筋炎の可能性が考えられます。
風邪のウイルスが心臓で炎症を起こすことにより、心臓がダメージを受けて機能が低下する状態です。
急性心膜炎
胸が痛くなったり、発熱したりする場合があります。
何らかの原因によって、心臓の周りを覆っている心膜に炎症が起き、心臓を圧迫して心臓の動きを妨げてしまう状態です。
心臓神経症
胸の痛みとともに、息切れや動悸、震えなどの症状があっても、心臓や血管に異常が無い場合は、心臓神経症と診断されます。自律神経系のコントロールが乱れて起こる場合がほとんどです。
心臓や血管、消化器系などに異常がないことが明らかになれば、精神的な治療を行います。
肋骨の内側にある肺の異常によって、呼吸の時に痛みが出る場合
肺の異常によって胸に痛みがある場合に疑われる病気は、主に3つあります。(日本呼吸器学会による)
痛みとともに呼吸困難や息苦しさを感じる場合は、肺の異常を疑う必要があります。
気胸
突然の胸の痛み、呼吸困難があります。
肺の表面が破れて空気が漏れ、漏れた空気によって肺が圧迫されます。
軽い場合、自然治癒することもあるようですが、心臓を圧迫してしまうと血圧に影響が出たり、命にかかわることもあるので早めに受診しましょう。
急性肺血栓塞栓症
エコノミークラス症候群、ロングフライト症候群とも言われます。足や骨盤内でできた血栓が肺の血管をふさいでしまい、呼吸困難や胸の痛み、失神などの症状が出ます。
長時間飛行機に乗ることだけでなく、長時間座った状態でいることや、妊娠による静脈の圧迫、ストレスや疲労によっても血栓ができる場合もあります。
血栓が小さい場合は症状も軽いですが、大きな血栓になり広範囲にわたって血管を塞いでしまうと急激な症状が出て命に関わる場合もあります。
胸膜炎
胸の圧迫感、息切れ、息苦しさなどの症状が出ます。
胸膜は肺を包む膜のことで、ウイルスや細菌によってその膜が炎症を起こしてしまい、肺の中に胸水が溜まり、肺が圧迫されることによって痛みや息苦しさが出ます。
炎症部分が呼吸や咳によって強く痛むことがあります。
細菌感染の中でも、結核菌によって起こる胸膜炎もあり、結核性胸膜炎といいます。
また、肺がんの細胞が胸膜に転移して炎症することで胸膜炎を起こす、がん性胸膜炎もあります。
肋骨が痛む時の対処法
ここまで肋骨や胸が痛む時に考えられる病気について紹介してきましたが、実際に肋骨や胸が痛む場合にはどのように対処したらいいのでしょうか。
大前提として、強い痛みや、いつもと違う感じ、呼吸困難などの場合は迷わず、速やかに受診して専門医による対応が必要です。
肋骨のヒビや骨折の可能性が高い場合
まず安静にすることです。大きく呼吸したり、ねじるような体勢、腕を上げるなどは極力避けましょう。
咳やくしゃみが衝撃となってヒビが骨折になってしまうこともあるので、強い咳やくしゃみが出る場合は薬で抑止することも大切です。
肋間神経痛の可能性が高い場合
ストレスが原因となって肋間神経痛を起こしている場合は、まずは意識してリラックスの時間をつくることが大切です。
自然の中を散歩することや、好きなお茶を丁寧に煎れてゆったりする時間、映画や音楽鑑賞など、心からくつろぐ時間をとっていますか?
気になる人間関係のストレス、仕事のことなど、一度置いておいて、少しの時間でも思う存分リラックスするだけでかなりすっきりできます。精神的な緊張がゆるむとともに、神経痛もやわらいでくるでしょう。
心臓や肺の異常による痛みの可能性が高い場合
これは自己判断できるものではありませんし、専門の医師にとってもすぐにはっきりと診断できない場合もあります。
まずは専門医に受診して指示を仰いでください。
安静にして、身体に負担のない食事、生活を心がけてください。
思い当たることがありましたか?肋骨が痛むときのまとめ。
- 肋骨そのものが、ヒビ割れや骨折によって痛むときは、とにかく安静にすることが大事。咳やくしゃみで骨折する場合もある。
- 肋骨の間を通る神経が痛む、肋間神経痛の場合はストレスが原因のことが多い。リラックスする時間を日々つくることが大切。
- 心臓の異常で肋骨が痛いように感じる時は、すぐに受診することが大切。心臓に血液がまわらなくなると心臓が壊死してしまい命にかかわる。なるべく早く血液を循環させることがポイントなので、心臓かなと思ったら速やかに受診すること。
- 肺に異常があって胸が痛む時は、肺に穴があいたり、水がたまったり、肺の血管を塞いでしまったりさまざまな原因がある。痛みとともに呼吸困難を感じたら、肺に異常がある疑い。
- 骨折の時は安静に。神経痛の時はリラックス。内臓のときは迷わず速やかに受診。
呼吸で肋骨が痛いという症状でも、こんなにさまざまな病気や怪我の可能性があるんですね。
ちょっと痛むだけだから・・・と思いつつ、だんだん心配になってきてしまいますよね。そんな時は心配し続けるよりも受診して原因をはっきりさせることがいちばん安心できるのではないでしょうか。
そしてこれをきっかけに、改めて生活習慣、食習慣を見つめ直してみることも、大切なのではないでしょうか。