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検査をしたら肝臓の病気が発覚!肝臓に膿が溜まる肝膿瘍とは

2015.8.22

みなさんは、肝膿瘍という病気を知っていますか?

今回は肝臓に膿が溜まる肝膿瘍についてまとめました。

肝膿瘍ってどんな病気?

肝膿瘍(かんのうよう)とは、細菌などの感染が原因で肝臓に膿が溜まってしまう病気です。

肝臓内に膿瘍という膿の溜まった袋が形成されるためこのような名前がつけられています。

海外旅行に行った際に赤痢アメーバの原虫などによって引き起こされるアメーバ性肝膿瘍と、大腸菌などの細菌感染で引き起こされる化膿性(細菌性)肝膿瘍があり、それぞれ発症の原因や治療法が異なります。

化膿性肝膿瘍の主な感染経路は、胆のうの病気が引き金となる胆道性、虫垂炎などの腹腔内感染症に続発する門脈性、肝動脈性、隣接臓器の炎症が肝臓にも及び膿瘍が形成さえる直達性、肝臓に外傷が加わり損傷部が感染することでなる外傷性、肝臓がんや膵胆道系の悪性腫瘍の治療後に発生することがある医原性などがあります。

また、膿瘍は一つだけの場合も、複数に渡る場合もあります。

アメーバ性肝膿瘍はアメーバの経口感染が原因です。

膿瘍は一つだけで大きく、肝臓の右側にできることが多いです。

肝臓に膿が溜まる原因

化膿性肝膿瘍では次のように膿瘍が形成するとされています。

総胆管結石や膵胆道系悪性腫瘍により胆管が閉塞し、それに伴い胆管内に胆汁が停滞し、そこに腸内細菌が感染します。

細菌の感染により胆管炎が引き起こされ、上に向かって進む傾向があり肝臓内に炎症が及び膿瘍が形成されます。

この場合、膿瘍が複数できることが特徴です。

稀に、虫垂炎、憩室炎、クローン病、潰瘍性大腸炎などの腹腔内感染症に際して、細菌が門脈を経由して肝臓内に到達して膿瘍を形成する場合もあります。

アメーバ性肝膿瘍の場合は、口から入った赤痢アメーバが腸管内に感染し、これが門脈を経由して肝臓内に到達して膿瘍を形成するとされています。

赤痢アメーバの生育する海外地域への渡航者に見られます。

発症には、年齢・性差の影響も大きく、小児での発症例は少なく。

95%以上を成人が占めており、その中でも特に18〜50歳の男性の罹患率が高くなっています。

男女比は2:1〜10:1と男性に多くなっています。

性差の原因は明らかではないが、アルコール摂取量、免疫応答の差異、ホルモンの影響などが考えられています。

肝膿瘍の主な症状

化膿性肝膿瘍では、食欲不振、倦怠感、発熱、お腹の上部や右季肋部(肋骨の下のあたり)の痛みなどの炎症症状や吐き気・嘔吐、体重減少などの非特異的症状が2週間〜1ヶ月ほど持続します。

右季肋部の痛みは、胆石などでも感じることが多いと言われています。

他にも黄疸などの肝膿瘍の原因となる疾患に起因する症状が現れます。

発熱は肝膿瘍の主な症状であり、38〜40度位の高熱が出ます。

非特異的症状が多く、症状のみからの診断は困難です。

肝膿瘍は不明熱の鑑別疾患に含まれています。

アメーバ性肝膿瘍の場合は、前述の症状に加えて、血性の下痢があることもあります。

アメーバ赤痢に感染後、数カ月から数年の潜伏期間を経て、アメーバ性肝膿瘍を発症する傾向が近年増加しています。

アメーバ赤痢は、赤痢アメーバと呼ばれる嚢子で汚染された飲食物を口にすると感染すると言われています。

世界中で毎年多くの感染者が出ていると推定されており、性行為による感染も増えています。

肝臓に膿が溜まっているかどうかの診断方法と治療法

肝膿瘍の診断は、CTスキャンやMRIによって体内の輪切り映像から、肝臓にできた膿瘍の様子を調べることができます。

CTスキャンとは、コンピューター断層撮影のことで、コンピューターとX線撮影装置を組み合わせたものです。

撮影時間が短くすみますが放射線被爆のデメリットがあります。

MRIは強力な電波を使って、体内の水分に作用して断層を撮影する方法です。

撮影時間は長くかかりますが、放射線被爆は0です。

他にも血液検査で白血球の増加やCRPの高値、アルカリホスファターゼなどの胆道系酵素の上昇などがないかを確認したり、超音波検査、血管造影検査、肝生検などの検査を行い、総合的に診断します。

治療の際には、他の菌に感染することを防ぐために抗生物質を使用します。

薬剤投与で治療しきれない場合は、外科治療で膿を取り除きます。

開腹手術は体の負担が大きいため、数センチだけ体を切って注射状の管を挿入して膿を吸い出す手術法をとることもあります。

肝膿瘍は入院して治療しなければならない病気

肝膿瘍の治療では、他の菌に感染することを防ぐためにも抗生剤を点滴します。

アメーバ性肝膿瘍ではメトロニダゾールという抗原虫薬を飲んで治療します。

これらの薬が効かない場合や最初から化膿した部分が大きい場合には、肝臓に管を刺し、ドレナージという中の膿を吸引する治療を行います。

がんや結石による胆道閉塞が原因の場合は胆道ドレナージを行います。

それでも治りが悪い場合や緊急の時は、外科手術で膿瘍を切除します。

肝臓に膿瘍ができるということは、体の抵抗力が低下している状態でもあり、入院しての治療が必要となります。

敗血症や細菌性ショック、播種(はしゅ)性血管内凝固症候群などに移行し致命的になることがあるので、早期の診断と治療が大切です。

前述の症状があった場合には消化器内科を早めに受診してください。

アメーバ性肝膿瘍は、海外で生水を飲んで細菌に感染し引き起こされることがありますので、海外での生水の飲用を避けることが予防策の一つとなります。

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