赤ちゃんへの影響は?妊娠32週の目安と早産による後遺症
2017/02/23

妊婦さんにとって気になる事と言えばやはり子供が健康で無事に生まれてくれる事ではないでしょうか。
もし早産ともなった場合は、わが子に一体どんな影響があるのか、障害や後遺症は起こらないのかと心配になる事でしょう。
そこで今回は妊娠32週の目安と早産による後遺症をまとめました。
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このページの目次
出産は32週がひとつの境目
妊娠37週0日〜妊娠41週6日までの間に出産することを正期産といい、その期間を「正産期」とも呼びます。
妊娠37週に入るまでに赤ちゃんの身体機能は十分に発育し、いつでも外の世界に出られる状態となります。
一方妊娠22週0日〜36週6日の間に出産することを早産と言います。
身体の機能が十分に発達していないうちに生まれてしまうと様々な障害が残るリスクが高くなってしまいます。
視覚の受容機関である網膜は、32週目までには脳との神経連絡が完成し、34週目までに網膜に栄養を送る血管が完成します。
そのため、32週未満で生まれた赤ちゃんは未熟児網膜症のリスクがあります。
その発症率は、妊娠28週未満でほぼ100%、妊娠34週以下の低出生体重児では60%となっています。
未熟児網膜症は出生時には分からず、生後2〜3週以降に見られることから、小児眼科医の診断を受けて必要な処置が行われます。
聴覚器官はかなり前からできていますが、脳との神経連絡は妊娠32週を過ぎると完成します。
32週目以降に出来る大事な機能
妊娠32週目に入ると、皮下脂肪が増えてきて、顔や体の皮膚のしわが減り、だいぶふっくらとした赤ちゃんらしい外見になってきます。
顔や体全体を覆っていた胎毛も少なくなり、代わりに赤ちゃんの体を保温・保護する胎脂がついてきます。
胎脂は主に、皮脂、赤ちゃんの皮膚から剥がれ落ちた細胞、抜け落ちた産毛からできています。
男の子の場合は下腹部にあった精巣が陰嚢の中までおり、女の子の場合は大陰唇が盛り上がって左右が密着してくるなど、外性器も成熟してきます。
末梢神経も成熟し、親指を内側に曲げてこぶしを作るなどの細かい動きもできるようになってきます。
消化器や血管系の、心拍・呼吸・消化・体温調節などの機能も成熟してきます。
肺機能の完成まではもう少し。
レシチンという肺胞を膨らませる働きをする肺サーファクタントの主成分が急激に増え、妊娠34〜35週ごろに肺機能が完成します。
妊娠34週未満で生まれると自分の力で呼吸できず、人工呼吸器が必要になることも。
他にも肺が未成熟のまま生まれてしまうと新生児一過性多呼吸や新生児慢性肺疾患などの疾患を抱えてしまう危険もあります。
赤ちゃんへの影響は早産の時期や体重によって変わる
早産の時期が早ければ早いほど、後遺症が残ったり死産となってしまうリスクは高くなります。
妊娠22週未満での早産では、助かる見込みはほとんどありません。
後遺症が残りやすいと言われているのは妊娠24〜29週くらいの早産です。
妊娠35週目以降の早産は、早産とは言っても正期産に近く、数日保育器の中で過ごすだけで、その後何か影響がでることはほとんどありません。
障害率やその度合いは、生まれた時期によって大きく異なりますが、生まれた時の体重によっても異なります。
早産で生まれてしまうと、お腹の中で成長するための時間が短くなってしまうため、低体重で生まれることが多くなります。
生まれた時の体重が2500g未満の赤ちゃんのことを低出生体重児といいます。
1000kg以下で生まれた赤ちゃんの場合は、障害が残る確率は5〜10%。
1500kgを超えて生まれた赤ちゃんの場合は、障害が残る確率5%以下となっています。
未熟児養育医療制度という条件を満たしていれば入院費や治療費を国が助成してくれる制度もあります。
住んでいる地域によって内容が異なりますので、妊婦健診で未熟児で生まれる可能性が言われている場合は、念のために妊娠中から情報収集だけでもしておくといいでしょう。
32週目での早産は後遺症や障害がおこる危険性がある
妊娠32週以前の出産の場合、新生児集中治療室(NICU)などの設備が整っている病院でないと赤ちゃんを管理することができません。
肺機能が完成しておらず、自分の力で呼吸ができずに人工呼吸器が必要となります。
脳の発達も不十分なため脳性マヒや精神発達遅滞などの障害が出る可能性があります。
早産の原因は、年齢や多胎妊娠、重度の高血圧など様々ですが、子宮頚管が短いと早産や切迫早産になりやすいと言われています。
子宮頸管とは、子宮の下部にあり、子宮腔と膣をつなぐ部分です。
出産のときに赤ちゃんが通る部分なので、妊娠中は固く閉じていて、赤ちゃんが下がってくるのを防いでいます。
管には適度な長さがあり、簡単には開かないようになっています。
この子宮頚管が早い時期から短くなってしまうと、赤ちゃんが下がって子宮口が開いてしまい、切迫早産や早産につながります。
妊娠36週以前に3.0cm以下になっていると入院が必要になることもあります。
妊娠24週未満で子宮頚管の長さが2.5cm以下の場合は、標準的な子宮頚管の長さの人と比べて早産になる確率が6倍になるとも言われています
早産によって起こりうる後遺症
早産によって起こりうる後遺症には様々なものがあります。
さきほども述べた未熟児網膜症などの目の病気、呼吸をし忘れる無呼吸や呼吸をしても酸素が十分に得られない呼吸窮迫などの肺の病気、脳性マヒや知的障害など脳に関するもの以外にもあります。
心臓については、心室の壁がとじていない、他の臓器から流れ込む血流に心臓が耐えられないなどでそのままでは心不全をおこしてしまうおそれも。
他にも母胎からの栄養が足りないと、カルシウム・リン・ビタミンDが足りないことで起こるくる病や、鉄分が足りないことで起こる貧血があります。
黄疸は新生児なら全般的に出やすいものですが、早産の場合は症状が重く長引く傾向があります。
敗血症や壊死性腸炎など命にかかわるような重大な病気もあります。
さらに、ADHD(注意欠如・多動性障害)などの発達障害の発症率も高いと言われています。
免疫機能も弱く、生まれてからの感染症にも十分な注意が必要です。